令和5年度 防衛大学校卒業式典
2024.03.23
令和6年3月23日(土)、防衛大学校 本科第68期学生、理工学研究科前期課程第61期学生、同後期課程第21期学生、総合安全保障研究科前期課程第26期学生及び同後期課程第13期学生に対する卒業証書授与式及び卒業式典が岸田内閣総理大臣ご臨席のもと挙行され、村川豊同窓会長が出席しました。
今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のための制限が全て解除され、これまで中止されていた午餐会が5年ぶりに開催されました。また、昨年より再開されたHCD(ホームカミングデー)の行事も行われ、本科第23期卒業生が卒業式典に出席しました。なお、予定されていた卒業式典後の観閲式は、雨天のため中止されました。
久保学校長が本年度の卒業生である本科学生401名及び研究科学生79名(8カ国28名留学生を含む)の学生一人ひとりに卒業証書を手渡され、式辞において「入学後にはじまった約3年にわたる新型コロナウイルスへの対応の中で苦労されたが、よく事態を理解し協力してくれたことに感謝したい。自信と誇りを持ち、謙虚な気持ちを忘れず、常に人格の陶冶に心がけ、上司の信頼と部下の尊敬を受けるに足る品格と徳性を身に付けるよう不断の努力を傾注してもらいたい。」と述べられました。
岸田内閣総理大臣は、「諸君の卒業までの比類なき努力と不屈の精神力に心からの賛辞を送りたい。幹部自衛官として任官した後、任務にあたる諸君自身が防衛力の中核であり、諸君の努力が防衛力の強化に不可欠であること、諸君の存在そのものが抑止力となることを忘れないで欲しい。国民に期待され信頼される自衛官にふさわしい高い規律をもって任務に当たって欲しい。」と訓示されました。
続いて、木原防衛大臣から「防衛力の中核である自衛隊員が能力を発揮できるよう働きやすい環境を整備することが必要不可欠であり、諸君にはチームのリーダーとしてふさわしい立ち振る舞いや心構えが求められている。これから諸君を待ち受けているのは新たなチャレンジであり前例踏襲では生き抜くことができない新しい時代にふさわしい諸君の一層の努力を期待する。」と訓示されました。
来賓代表・宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事長 山川宏氏から「小惑星探査機「はやぶさ」等の研究開発の過程で学んだ経験から、情熱を持って仕事に徹底的に取り組むこと、大勢の仲間とその情熱を共有することを皆様の応援団の一人としてメッセージを送りたいと思います。近い将来、皆様と働く日々を楽しみにしております。」との言葉を贈られました。
卒業生からは、「入校当初から約3年にわたり新型コロナ感染症拡大防止の影響を強く受け、学科教育、訓練、校友会活動及び各種学校行事において大きな制約があり不安と闘いながら生活してきたが、これを支えてきたのが先輩、後輩及び同期の絆であった。我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、国防という誇り高き使命を自覚し日々精進して今後職務に邁進していく」との力強い答辞があり、その決意を胸に、学生歌斉唱の後に帽子を高々と舞い上げ会場を後にしました。
続いて、卒業生は陸・海・空の制服に着替え、一般幹部候補生の任命・宣誓式では、各要員別に陸曹長、海曹長、空曹長に任命され、一般幹部候補生を命ぜられました。そして、各要員の代表が宣誓を行い、岸田内閣総理大臣に宣誓書を手渡しました。
卒業式典終了後、学生食堂において午餐会が開かれ、木原防衛大臣、国会議員に引き続き、村川同窓会長が祝辞を述べ、「卒業生の皆さんの同窓会への入会を心から歓迎したい。同期生及び先輩後輩との絆を糧にして困難に立ち向かってほしい。」と激励しました。
(31期陸 眞弓康次 記)
岸田内閣総理大臣に栄誉礼 |
卒業証書授与 |
木原防衛大臣訓示 |
来賓代表(JAXA理事長 山川宏氏) |
卒業生 別れ! |
任命・宣誓式 |
卒業午餐会での村川会長祝辞 |
卒業午餐会の様子 |