防衛大学校第62期生期生会設立総会について
2015.03.16
赤星慶治・防衛大学校同窓会副会長は平成27年3月5日(木)、防衛大学校第62期生の期生会創設総会に会長代理として出席、祝辞を述べるとともに、62期生会会長に助成金を手渡しました。
当日は、春の兆しが感じられる穏やかな日であり、新たなる門出に相応しい天気でした。
期生会設立総会は、62期生総員が一同に会し、各学生に今後活動を開始する62期期生会の一員であることを認識させるとともに、以後の防衛大学校生活及びその先を見据えた同期生間での団結を図ることを目的に行われました。
第62期生は全員で538名、うち女子学生が46名、留学生が15か国21名であり、4学年501名、3学年442名、2学年412名に比べても多くなっています。
総会に先立ち、赤星副会長は、國分良成学校長、石塚副校長、渡邉副校長、森山幹事、湯浅訓練部長と短時間ながら懇談しました。懇談の中で、赤星副会長から、「防大卒業後に自衛隊とは別の途に進んだ人たちの『小原台クラブ』というのがあり、先日その総会に招かれて行きましたが、その際、会員の方々が口を揃えて、『防大の4年間の礎の上に我々は在る』と言っていたのが印象的でした。」と述べ、学校長以下大きく頷かれていました。
12時から学生食堂において行われた、在校生全員が62期生会発足を祝う会食では、國分学校長、赤星同窓会副会長のほか、防大の首脳が来賓として紹介された後、幹事・森山陸将が祝辞を述べられました。幹事は、8師団長時代の想い出として、「前任地、北熊本駐屯地において開催された熊本陸軍幼年学校の同窓会では、84歳・85歳の方々が全国各地から集まっておられ、戦後70年を経ても、遠方より御高齢をおして集まる理由は、青春時代の苦労を共にした友に会いたい、その一点にある。この小原台は同期の絆を深める場である。そのために、一日一日を大切にして欲しい。」との祝辞を述べられた。
これに対し、第62期生会長の高橋駿太学生は、「我々は完全にゆとり世代で、学力低下などマイナス面が語られていますが、個人の創造性と自主性を重視されたので、我々は個性豊かな、特色の有る学生が多いとも言えます。ですから、沢山の意見に(傾聴し)磨きを掛け、最高の期生会にしていきたい。」と所信を述べていました。
1315から記念講堂において実施された期生会設立総会では、第62期期生会会長以下16名の役員紹介に引き続き、第62期期生会会長による所信表明が行われ、高橋会長は、防大生としての自覚を持つ以外に期生会の方針として、 ① レベルアップのために自らが変わること② 留年すること無く全員が卒業すること③ 同期を信頼し団結することを掲げ、全員が期生会を盛り上げようと誓い、
これに対し國分学校長が、「諸君ももう少しで2年生となり、真の防大生となる。全国を回り防大卒業生と懇談するが、皆が防大に熱い思いを抱き、仲が良いことが印象に残る。また、同期が昇任することに関しても、皆がお互いに応援しあう。日本には、全寮制の大学はほとんどない。しかし防大では、ここ小原台で同じ寮で寝起きして、一緒に走って、同じ釜の飯を食って、熱く議論するなど、熱く濃い4年間を共に過ごすと、仲間意識・友情は他には見られないものとなる。私もその仲間入りできて嬉しい。本校には卒業生との交流会として、防大を卒業して20年後に開校祭に招かれるホームビジットデー、43年後に卒業式に招かれるホームカミングデーがある。また、入校60年後の入校式招待も計画中である。諸君は、小原台の4年間で一生付き合う仲間が出来た。卒業してからは、規則と命令に従って暮らすこととなる。しかし、期生会会長が言ったように、そんな勤務環境においても個性的な62期生であれ。個性がなければ人間ではないのだから。それぞれの個性を出し合うことで62期生の味を創り出し、残り3年間は無論、卒業後も研鑽することを期待する。」と、祝辞を述べられました。
続いて赤星同窓会副会長が、「防大同窓会は15期の永岩会長、事務局として一番働いている22期・23期・24期を含め、1期生から58期生まで約2万4千名で構成される。その半分、約1万2千名が現役自衛官であり、約1千名が物故者である。この数は他大学と比して多くはない。國分校長の母校・慶応大学の卒業生は約35万人と伺っており、規模の大きな大学では1学年で一万人、東京大学でも3千名という。防大同窓会は少数精鋭である。また、目的が明確である。防大を取り巻く状況などは大きく変化しているが、本校の目的は幹部自衛官の育成であり、これは不変である。OBとして経済的支援は『貧者の一灯』で限界があるが、立派な自衛官となることに対する支援は惜しまない。学生綱領に有る『廉恥、真勇、礼節』を精神的基盤として、本校の3本柱である教育・訓練、学生舎生活、校友会活動を真面目にやることが、立派な自衛官となる道である。このことをキチンとやってもらうことが同窓会の要望でもある。あるアンケートによれば、裁判官以上に信頼感があるのが自衛官である。国民から信頼され、国際社会から尊敬を受けるための礎を築き、研鑽されるよう願って御祝いの言葉とします。」と、祝辞を述べ、引き続き、赤星副会長から第62期期生会会長に対して、防衛大学校同窓会からの支援金が手渡されました。
式の締めくくりとして、防衛大学校学生歌を全員で合唱して、設立総会は終了しました。
(同行者 24期海 原田哲郎記)