第6期生ホーム・カミング・デー2(HCD2)
2018.05.07
ホーム・カミング・デー2(以下「HCD2」)は、國分防衛大学校長の発意により入校式に同窓生を招待する行事で、平成28年から始められ、今年で第3回目を迎えました(第1回は第1期生から第4期生、第2回は5期生)。
今回の本科第66期生等の入校式には第6期生が招待され、第6期生会員及びご家族、190名が小原台の若人の城に集われました。
4月5日(木)の入校式当日は、前日までとは打って変わり肌寒い一日でしたが、第6期生の役員の方や防大防衛学教育学群の教授・准教授(制服自衛官)の周到な準備の下、7時40分(予定は8時)の開門と同時に整斉と案内・誘導が実施され、HCD2参加者は、今年もHCD2参加者のために設けられた正門右側の専用入り口を通過し、スムーズに入門されました。
正門前にバスやタクシーで到着されたHCD2参加者は、案内係の同期生の顔を見つけては懐かしそうに声をかけあい、立派になっている本館を見上げ、感心される場面もありました。
防衛学館において陸・海・空の要員ごとに受付を済ませた参加者は、待機室にて久しぶりに再会したご同期や奥様方と思い出話や近況報告に花を咲かせ、役員からの今後の行動予定や注意事項の説明を熱心に聞き入っていました。
参加者は、入校式参列に先立ち、記念講堂前階段にて國分学校長、武藤副校長、香月副校長(防大23期)、並びに上尾幹事(防大29期)を交え、第6期生全員と陸・海・空別に記念写真の撮影を行いました。
入校式会場には、防衛大学校のご配慮により、第66期本科学生及び留学生並びに研究科課程入校者を見渡す会場右側にHCD2参加者全員の席が用意されており、第6期生の方々は60年前の自分たちの姿と重ねて懐かしそうに見られていました。
入校式は、10時に山本ともひろ防衛副大臣が臨場し、防衛大学校儀仗隊による栄誉礼で始まり、国歌斉唱、任命・宣誓・申告に続いて学校長式辞、防衛副大臣訓示、そして本松統合幕僚副長(防大29期)による来賓代表祝辞と、滞りなく進められました。
國分学校長の式辞では、副大臣をはじめ来賓の方々やご家族に参加のお礼を述べられた後、「60年前に入校された第6期生の大先輩の方々が、新入生諸君を激励するために、HCD2(ホーム・カミング・デー・パート2)と呼ばれる事業で参列されています。戦後、日本の守護神として我が国と地域の平和と安全に大きな役割を果たされた第6期生の大先輩たちに盛大な拍手をお願いいたします。」と紹介され、参列されている第6期生の方々は、会場全体からの拍手に応えて全員が立ち上がり、謝意を表しました。
学校長は、この後「新入生諸君にはとても想像がつかないでしょうが、今から60年後、同じようにホーム・カミング・デーに際して、この防大の地、小原台に戻ることになります。6期生、つまりつまり60年前の新入生が同席していたことを覚えておいて下さい。諸君たちは、今から60年後、126期の新入生を目撃することとなります。」とHCD2の継続に言及されました。
学校長は、続けて「私は、防衛大学校は間違いなく日本でまさにトップクラスの学校であると確信しています。その第一は、防大の教育水準の高さです。」と一般大学に比べて履修単位数が多いことと少人数の教育体制を挙げられ、「第二に、防大は大学であると同時に職業訓練学校であります。」と学術以外に体力と訓練面の練成を行い、更に団体生活を通じてチームワーク、団結心、絆意識などを養い、心身ともにバランスの取れた国際人を育てることに意を尽くしていること、「第三に防大のもつ圧倒的に重要な存在意義と、そこで培われる使命感(ミッション)であります。」と、防大は我が国に一つしか無い士官学校であり、他の大学がこの役割を担うことは出来ないこと、更に、防大は国と国民に奉仕する、つまり他人(ヒト)のために人生を捧げる強い使命感(ミッション)を涵養することに最大の目的をおいている」と述べられました。
最後に、「防大はそうしたことに満足することなく、絶えず創造的に革新を続け、「世界一の士官学校」これが現在の防大が目指す目標であり、新入生諸君たちは世界水準の中で生きてゆかなければなりません。新入生の諸君たちは、今日から防大を創造する一員として我々の仲間に加わったのです。」と、結ばれました。
山本防衛副大臣は、「先の防衛大学校卒業式において、安倍総理が述べられました。『平和』は決して他人から与えられるものではありません。我々の手で勝ち取るものであります。自らの手で自らを守る気概なき国を、誰も守ってくれるはずがない。安全保障政策の根幹となるのは、我が国自身の努力にほかなりません。
これは、ここにいる皆さん一人一人に求められる役割と重要性を意味するものであります。将来の幹部自衛官としてどのようにあるべきか。防衛大学校での4年間を通じ、一人一人、探求していただきたいと思います。」と訓示されました。
本松統合幕僚副長は、祝辞で「今日からは防衛大学校職員が、そして先輩学生が温かく、時には厳しく諸君を導くことでしょう。これからの生活は諸君の人生にとり、かけがえのない素晴らしい充実した4年間になることでしょう。ここ小原台に集う同期生とともに、青春を謳歌し、情熱を燃やして、これからの学生生活を送ってもらいたいと思います。」と述べられ、「同期生同士で切磋琢磨し、将来、自衛隊を率いる幹部自衛官となるため、資質と識能を身に付けてもらいたい」また、「将来の更なる統合運用のため、同期の絆を育んでもらいたい」と要望されました。(学校長式辞、防衛副大臣訓示、来賓祝辞は「防衛タイムズNO.201」に掲載されています。)
第6期生の方々は、入校式の後の観閲式までの時間を利用して槇記念館や在校当時と大きく変わった校内を散策され、陸上競技場で行われた観閲式を見学された後、第6期生会総会と懇親会を実施する横須賀市内のホテルへ移動されました。
終わりに、第6期生のHCD2の実施にあたり、第6期生会担当者の皆様のご労苦に対し、心からの慰労を申し上げますとともに、準備から本番まで親身になってご支援いただいた防衛大学校職員の皆様に心から感謝申し上げます。
(同窓会本部事務局事業部HCD2担当 記)