防衛大学校同窓会長からのご挨拶
この度、村川前会長の後を受け、防衛大学校同窓会長を拝命しました丸茂です。会員の皆様方には、平素から同窓会活動に対し、ご理解とご支援をいただき、心からお礼申し上げます。
さて、防衛大学校では、本年3月第69期生が石破内閣総理大臣をはじめとする多くの御来賓とご父兄を含む参列者の皆様、そして在校生からの祝福を受けて卒業し、4月5日、新たに第73期生が入校いたしました。また、女子比率16%・留学生比率6%(昨年度)の現状に鑑み、学生の住環境向上のため、昭和54年に廃止された第5大隊の復活に向けた新学生舎建築工事や、開校祭記念祭の女子「棒引き競技会」等、新たな取り組みもおこなわれております。
防衛大学校同窓会は、皆様ご存じの通り、第1期生を中心に昭和36年に設立され、各期生会を基盤として組織されています。主に本科卒業生を会員とし、その数は、2万6千名に上ります。現在、退職会員が約1万4千名となり、現役会員を上回り、すでに、第1期生会、第2期生会、第4期生会、第6期生会、航空第3期生会の方々が組織的活動に終止符を打たれています。
今年から来年にかけては、開校祭記念式典(11月)時、ホーム・ビジット・デー行事として第48期生が、卒業式(8年3月)時のホーム・カミング・デー行事及び入校式(8年4月)時のホーム・カミング・デー2行事には、それぞれ第25期生、第14期生が、学校長のお招きにより、懐かしい小原台で旧交を温められる予定です。
今後の同窓会の業務運営に当たっては、歴代会長の思いを引き継ぎ、学校側と意思疎通を図りつつ学生の意見を反映するとともに、期生会・地域支部(海外支部含む)等と連携した会務運営基盤の充実と業務の一層の効率化に留意して、母校の充実・発展への寄与を重視し、あわせて会員相互の親睦交流、社会活動への寄与等の事業を推進して参る所存です。
近年大きな課題となっている会員の会費納入率の極端な低下については、卒業生及び本科学生に対し同窓会活動の意義について理解を得る努力を重ねて参りましたが、目に見える成果は得られておりません。従って、事務局の業務実施要領の見直し、Web会議システムの活用等による事業・業務の効率化・経費節減を図るものの、会務の運営には、同窓会資産の一部を取り崩して充当せざるを得ず、財務状況の厳しさは継続すると見積っています。
本年度以降、同窓会本部事務所の保持要領を含めた経費執行の大幅な見直しも視野に入れた中期的な検討を行う予定としており、このような状況にあって、「同窓会とは何なのか?」「なぜ必要なのか?」を今の時代に照らして、あらためて考える良い機会ととらえ、設立目的に沿った活動を行うことが、若い在校生諸君等の理解を得る唯一の方法だと信じ、自ら先頭にたって行動していきたいと考えています。
戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する我が国おいて、将来の国防を担うリーダーを育成する防衛大学校の使命はますます大きなものとなっております。我々同窓会役員一同は、久保学校長はじめ学校関係者、そして会員皆様方のご意見を賜りながら連携を深め、母校の充実と発展のために尽力する所存です。どうか会員の皆様方におかれましては、より一層の同窓会へのご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げ、甚だ簡単ではありますが、会長就任にあたってのご挨拶とさせて頂きます。
令和7年4月7日
防衛大学校同窓会長 丸茂吉成
【 丸茂吉成(まるもよしなり)略歴 】
27期、航空要員、国際関係論専攻、ワンダーフォーゲル部
昭和34年 群馬県出身
平成26年 西部航空方面隊司令官
平成27年 航空幕僚副長
平成29年 航空幕僚長
令和 2年 退官
現在、三菱電機株式会社 顧問